愛するだけでは足りない

 

 

あなたを愛し始めた時から
もうすでに愛されたいと願ってしまった
ぼくたちは愛するだけでは足らない生き物
同じ量だけ愛されなければ気が済まない

自分から勝手に好きになったのに
どうして同じ分だけ愛されると信じられたの
自分が好きになるだけでは終わらずに
なぜ相手にまで愛することを期待するの

ぼくがあなたを好きになったことが
ふたりを傷つけたんじゃない
ぼくがあなたに愛されたいと願ったことが
ふたりを遠くへ引き裂いてしまった

なぜあなたを愛しただけで終われなかったんだろう
なぜ見返りに愛されることを望んだのだろう
愛したのならば愛されたいと願うことが当然だと
ぼくたちはいつしか思い込まされていた

あなたを愛したのならばあなたの幸せを願うはずだった
あなたが幸せになればぼくも幸せになれるはずだった
それなのにあなたが幸せになったことで
ぼくは地獄へと突き落とされあなたを恨んだ

鏡の中の自分の姿のように
愛した分だけ愛してくれる人はこの世にない
異なる人々はそれぞれに心を持ち
そのひとつとして同じ色彩を呈しはしない

叶うはずのない願いを抱き続けながら
いつまでそれを愛だと信じられるのだろう
あなたの幸せの中にぼくがいないのなら
あなたの幸せなんて壊れてしまえと呪いをかけた

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ

大学時代、片思いしているノンケの親友の幸せはぼくの地獄となることを知った

ノンケの彼はぼくを好きだと抱きしめながらも、女の肉体を探し求め続けた

ノンケの彼には、ぼくとの同性愛的体験を受け入れる覚悟と誠実さがなかった

ノンケの親友に失恋!ノンケの彼はゲイのぼくを裏切って彼女を作った

ノンケの彼の鞄からコンドームが出て来たけれど、ぼくは悲しみも絶望も何も感じなくなった

「自分だけ幸せになりたかった」とノンケの彼は告白し、それ以来ぼくは彼の部屋を訪れることはなかった

ノンケの彼がゲイのぼくと恋愛しても何ひとつメリットなんてないから、彼の「好き」という言葉を尊いと感じた

どうせ叶わないからゲイがノンケに片思いしても時間の無駄だし価値がないというのは本当か?