許さないよと
私を憎む声は
いつも何時も
愛に満ちていた
不幸になりなさいと
囁く定めは
いつも何時も
私に導きをかけた
人と異なれば人は
幸せには生きらないと
吹き付ける風の音を
越えるための巡礼の道
何が愛で何が毒なのか
人には見分ける瞳がない
何がおそれで何が宿命か
命が尽き果てるまでわからない
光だと信じて追いかけたものが
氷だと知ってももう遅い
敵だと憎んで遠ざけたものが
水だと知ってももういない
悲しみに目を潰されて
動き出せずにいたとしても
私達はこの一生へと
走り出さねばならなかった
絶望に心を奪われて
何も感じなくなったとしても
私達は旅立つ炎を
留めるわけにはいかなかった
