中島みゆきが巨乳に?!なぜ夜会「金環蝕」で中島みゆきは大きなおっぱいをつけて踊っているのか

 

中島みゆきが巨乳に?!なぜ夜会「金環蝕」で中島みゆきは大きなおっぱいをつけて踊っているのか

・中島みゆきのオールナイトニッポン時代のあだ名は「ぺったん」

ぼくが生まれる前のことなので詳細はよくわからないが、中島みゆきはオールナイトニッポンで「ぺったん」というあだ名が付けられていたそうだ。その理由は、彼女のどの写真を見てみても胸板がぺったんこだったからだという。女性としては割と不名誉だと思われるこのあだ名は、当時どれくらい定着していたのだろうか。彼女の専属カメラマンからは「お前は胸はないが、尻が語る」と評されていたそうだ。

また顔がたぬきに似ているから「ぽんぽこ」と言われていたこともあるそうだが、今となってはそれも定かではない。彼女のことを「ぺったん」とか「ぽんぽこ」とか呼んでいる人をぼくは今まで生きてきて見たことがない。みんな「みゆきさん」と呼ぶだけだ。中島みゆきには松任谷由実の「ユーミン」のように、世間の誰もが知っているあだ名は定着しなかったようだ。まぁでも「ぺったん」や「ぽんぽこ」が定着しなくて幸いだったと言うこともできるだろう。

 

・夜会「金環蝕」の中で中島みゆきは巨乳になる

そんな風に「ぺったん」と呼ばれていた彼女が、夜会の舞台の上でとんでもない巨乳になるという珍妙なシーンがある。夜会「金環蝕」でのことだ。彼女は舞台上でいきなりおもむろに巨大なおっぱいの模型を自らの胸に取り付け、昔の曲「真直な線」を歌い上げるというかなり風変わりな演出となっていた。これを実際に見た人はさぞかし呆気に取られたことだろう。もはや驚いたらいいのか笑ったらいいのかわからなかったのかもしれない。

 

 

しかも巨大なおっぱいを取り付けて歌い上げるだけでは終わらず「アテンションプリーズ!なお膨らみが足りない場合には、両側の管から息を吹き込んでください!」とさながら飛行機内のアナウンスのように言ってのけ、実際におっぱいの模型に空気を入れ込むことで、巨大なおっぱいがさらに膨張するのだからおかしくてたまらない!昔の夜会はかなり挑発的で挑戦的な試みを行なっていたようだ。

 

 

・なぜ中島みゆきは夜会「金環蝕」で大きなおっぱいをつけて踊っているのか

しかしなぜ中島みゆきは夜会「金環蝕」の舞台上で、わざわざこんな突拍子もなく凝った演出をしたのだろうか。ただ単にお客さんを笑わせたかっただけのウケ狙いだろうか。そうではない。中島みゆきが巨大なおっぱいと取り付け、歌って踊ったのにはちゃんとした意味が隠されていたのだ!

この舞台の上で、彼女の役はアメノウズメだった。アメノウズメとは「天岩戸伝説(あまのいわとでんせつ)」の神話の中に出てくる神様のひとりである。太陽の化身であり、天皇のご先祖でもあるアマテラスは弟のスサノオが暴れん坊であることに嘆き悲しんで、天岩戸に引きこもって出てこなくなってしまう。アマテラスは太陽そのものだから世界は暗闇に閉ざされ、様々な悪いことが起こったので他の神々は困り果て、どうしたらいいものかと天安河原(あまのやすかわら)で相談する。

話し合いの結果、アメノウズメという女神が天岩戸の前で舞い踊ることになり、神々は大いに盛り上がったという。アマテラスが「自分が天岩戸に隠れて神々が困っているはずなのにどうしてあんなにも盛り上がっているのだろう」と疑問に思い岩戸を開けてしまったところ、手力男神(たぢからおのかみ)によって引きずり出され、世界には無事太陽の光が戻ったのだという。

では中島みゆきが演じたこのアメノウズメの踊りとはどのようなものだったのだろうか。古事記の原文を読んで見ていこう。

 

 

・古事記における天岩戸伝説のアメノウズメの舞いの部分の原文と、その訳

天宇受売命(あめのうずめの)、天の香山の天の日影を手次(たすき)に繋けて、天の真拆(まさき)を鬘(かづら)と為して、天の香山の小竹葉(ささば)を手草(たぐさ)に結ひて、天の石屋戸(いはやど)にうけ伏せて、踏みとどろこし神懸(かむがかり)為て、胸乳(むなぢ)を掛き出で裳緒(もひも)をほとに忍(お)し垂れき。爾、高天原動(とよ)みて、八百萬の神共に咲(わら)ひき。

訳:アメノウズメは、天の香山のヒカゲカズラをたすきとしてかけて、天のマサキノカズラを髪飾りとして、天の香山の笹の葉を束ねて手に持ち、天の石屋戸の前に桶を伏せて、踏み鳴らし神がかって、おっぱいをかき出し、衣裳の紐を女陰まで垂らした。すると高天原が動九ほどに、八百万の神々は一斉にどっと笑った。

 

 

・中島みゆきの巨乳は天岩戸伝説を忠実に再現していただけだった!

つまりアメノウズメの踊りは、おっぱいや女陰を丸出しにして行われる挑発的な踊りだったのだ!中島みゆきは藤女子大学の国文学科を卒業しており、古事記などの日本の神話にも造詣が深かったに違いない。彼女は夜会「金環蝕」の舞台の上で、このアメノウズメの舞いを忠実に再現したかったからこそ、あんなに巨大なおっぱいを取り付けたのではないだろうか。そんなところまで再現するなんてすごいと思われるが、女陰を丸出しにするまでは再現されなかったのであの演出でも控えめだったということだろう。

アメノウズメの舞いは日本の歴史上最初の舞いであるとされ、アメノウズメは芸能の神様と言われることもあるという。日本の歴史上最初の舞いが、このようなエロチックで挑発的なストリップショーだったというのは驚くべき事実だが、純粋な欲望に忠実で、清らかな野生を持っているとも感じられる。

 

 

・中島みゆき「泣かないでアマテラス」で悲しみにくれた魂たちが浄化される

このおっぱいの場面が終わった後も、中島みゆきは夜会「金環蝕」でアメノウズメとしてアマテラスを天岩戸から連れ出すべく、美しい舞いを踊り、歌い続ける。悲しみにくれたアマテラスを連れ戻したいという強い願いのこもった象徴的な歌が、この夜会のために作られたオリジナルソング「泣かないでアマテラス」である。

該当の歌詞はこちら!

(著作権法第321項に則った適法な歌詞の引用をしていたにも関わらず、JASRACから著作権侵害であるという指摘を受け歌詞を移動しました。)

中島みゆきはこの夜会「金環蝕」の全体を通してこの歌を歌い続けるが、特に最後の場面の「泣かないでアマテラス」の絶唱と舞いはあまりに感動的で何度見ても胸が震えてしまう。

最後の場面では、中島みゆきがアメノウズメとなり、夜会を見ている観客を悲しみにくれたアマテラスに見立てて、どんなに悲しいことがあってもあなたを励ましたい、悲しみにくれるあまりに自分を見失って、終わりまで泣かないでという切実な思いが込められている。悲しみにくれた魂たちがこの夜会を鑑賞するとき、その悲しみは中島みゆきの「泣かないでアマテラス」の絶唱によって浄化されるだろう。それは古代のアメノウズメが中島みゆきの乗り移り、日本の民族たちの魂を未来で励ましているようでもある。

最後の場面の中島みゆきの舞いも実に印象的だ。綺麗で整った舞いではなく、根源的で野生的だからこそ真実に美しい舞いである。まるで妖怪のように地面からウネウネと這い上がる舞いは、穢れた泥中にあった蓮の種が、その茎を伸ばしてなんとか水面に清らかな赤い花を咲かせているようにも見える。燃えるように真っ赤な衣装に身を包んだ中島みゆきは、まさにこの世に美しく咲き誇る蓮の花そのものであるように感じられる。

蓮の花は仏教の花とされ、穢れた泥の中に種があろうと水面に美しい花を咲かせる姿は、ブッダが穢れた人の世に生まれついて悟りを開く様子に見立てられるという。ぼくたちは夜会「金環蝕」を鑑賞することで、この世の中で傷ついた魂を癒すことを日本古来の古事記の神々によって助けられ、さらには清らかな悟りが心に花開くよう中島みゆきに導かれるのだった。

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