永遠に旅する少年
永遠に旅する少年を 見たことがあるだろうか 旅人はいつの時代も おそれに負けてすぐに散る まともになれと騒ぐ 世の中の渦を乗り越えて 正しく生きろと叫ぶ 臆病者たちの泥をすり抜けて 貫かれた直感にのみ 従い…
永遠に旅する少年を 見たことがあるだろうか 旅人はいつの時代も おそれに負けてすぐに散る まともになれと騒ぐ 世の中の渦を乗り越えて 正しく生きろと叫ぶ 臆病者たちの泥をすり抜けて 貫かれた直感にのみ 従い…
許さないよと 私を憎む声は いつも何時も 愛に満ちていた 不幸になりなさいと 囁く定めは いつも何時も 私に導きをかけた 人と異なれば人は 幸せには生きらないと 吹き付ける風の音を 越えるための巡礼の道 何…
貴女の死は貴女の旅立ち 何も悲しむべきことはない 誰もが流転する魂の旅人 旅立ちを止められる者はない 貴女の死はわたしの旅立ち 貴女はわたしを祖国へと引き留めて 祖国の美しさとおぞましさを わたしに見せつけ…
春がまた戻ってくることを 知らなかったあの頃みたいに もう一度あなたに巡り会うことを 不思議な運命だと分かち合いたい 本当は既に決まっていた宇宙を 知らないぼくたちは何度でもたじろぐ 覚えた光の法則を忘れさ…
必死になって生きる者には 昔も明日も見えてはいない 必死になって生きる者には 誰の声も響きはしない 死を知らない獣たちのように 時を忘れて光を追い求める おそれを知らない赤子たちのように ただ直感だけを手繰…
ぼくが幸せになることを 祝ってくれる人はいない 妬みやおそれや未熟さが 刃物となって心をえぐる 愛が深ければ深いほど ぼくを否定するというのなら ぼくがぼくの幸せを祝おう 他の誰もができないくらいに ぼくが…
わたしが魂をなくしたのは あの彼方の島のどれかひとつ わたししか知らない物語は どんな裏切りもわたしの宝石 わたしを裁かないでください あなたの薄い瞳でわたしは解けない わたしを見下してください あなたが自…
少年にとっては果実以上に 価値のあるものなんてこの世にない 自らの果実を慈しむためだけに 少年達はあらゆる情熱を注いでいる 大自然の中では小さく見えても ぼくたちの果実は宇宙よりも大きい 量れば少ない青い液…
もう何もかも失いました 魂さえ死にました それでも生きろと海からの 風がわたしを殴るなら せめて此処とは 別の世界へ渡せ この島が地獄なら あの島に救いはあるか どんな名前の海を渡れど 魂の色は変わらない …
少年は誰もがその果実を 大自然へと明け放ちたい 照りつける太陽を浴びながら 光る果実の潤いを見せつけたい けれど正しさが少年の野性を否定する 浮世では罪と欲情が蠢き合っている 何が生命の衝動を抑え込めるだろ…