地獄の底から見つめる天空

 

どうすれば普通に生きられるのか
そればかり考えて時は進んだ
将来や未来のことなんて
幸せな人だけが考えればよかった

泣きながらもがき苦しんで
ようやく普通の人に見せかけた
傷付いて何もかもを見失い
それでも地獄の底から天を見つめた

普通に生きれば正しくなれる人々が
余裕を持ちながら坂を下っていく
どんなに這い上がっても基点に至らぬ魂が
水の底で息ができないのが見える

けれど誰にも悲しみを伝えない
けれど誰とも嘆きを交わさない
ぼくの涙と喪失を知るのは
同じ肉体を抱きしめたあなただけ

あなたはぼくを地獄へと突き放し
自分だけ普通の世界に帰ろうとした
ぼくな泣きながらあなたを心配していた
あなたが過ちに焼かれることを知っていたから

 

 

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