鏡の中の果実

 

 

鏡があれば大丈夫だと感じる
そこに誰かがいる気がするの
そこには誰もいないと諭す大人たちは
本当のことをわかっていない

鏡に映る自分の姿に
心が孤独を退ける声が聞こえる
自分が自分と対峙するとき
明らかな救いが注ぎ込まれる

自分が自分を慰めることに
あらゆる少年が夢中になるというのなら
鏡に映る自らの瞳に見つめられ
孤独を癒すという術を少年が持たないはずがない

本当はこの世界に自分自身しかいないことを
解き明かした少年だけが順に解脱する
他人を思いやれと正しさを投げつける前に
ぼくじゃない誰かに会わせてよ

自分の肉体だけがすべてだった
自分の心だけがすべてだった
誰かに触られてしまった果実も
自分で触ることの反映に過ぎなかった

あなただけが人間だと思った
やっとぼくじゃない人に巡り会えたと泣いた
暗い海の底で永遠に求めていた光の声が
あなたから微かに聞こえたような気がした

消えてしまってもぼくは信じている
あなたの魂と再びひとつになること
鏡の中の自分の果実に手をのばし
あなたがくれた青い快楽を解き放つ

 

 

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