傷つくことを恐れぬ少年のように
死ぬことなど構わぬ武士(サムライ)のように
神聖な炎の中へ飛び込んでゆこう
恐れを植え付けられた者たちを無視して
自らの炎に焼かれて死ぬのが
最も美しいこの世からの旅立ち
虚しさに打ちひしがれて嘆き悲しむ
老いさらばえた身からはるか遠く
ぼくたちはなぜ生まれてきたのだろうか
ぼくたちは傷つかないために生まれてきたのだろうか
ぼくたちは死なないために生きているのだろうか
答えは既に 少年が知っている
蔑まれないよりも守りたいものは何だろうか
傷つかないよりも欲しいものは何だろうか
死なないよりも大切なことは何だろうか
答えは既に 獣たちが抱きかかえている
死なないよりも尊いものを見つけたから
ぼくはあなたに愛していると告げた
死なないよりも美しいものを見出してから
ぼくは解き放たれたような心地がした
誰にも約束された飛翔を
まとうためにどこまでも傷ついてゆこう
死なないために生きているのだという浮世の噂を
風のように退けて自らの足を鳴らそう
卑しい嘘にまみれて生きていることを
知っていたのに踏み出さないなんて悲しい
神も仏も常識さえもふり払い
ただ自らの感性だけを信仰する