ぼくの果実

 

 

幸福は他でもない
ぼくの果実の中にある
出したいのに出せない若さの中に
嬉しさと力が込み上げる

放ってしまった快楽に
誰もが夢中になっている
宿すものを保つ中にある
もどかしい夢を退けながら

たまに滲み出る慾望が
解放を求めているけれど
ぼくはそれを噛みしめながら
春の光の中にいる気持ちを確かめる

眠る前に最も張り裂けそうな天蓋
朝の光の中で押し付けてしまう衝動
少し触れば終わってしまうほどに
まだ誰にも触れられなくない肌

青い液体よまるで
無限のように少年を流れる
果てることと宿すことの境界線で
すべての快楽がぼくを襲う

 

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ