人を愛することが
罪となるものならば
この人生を生きることを
ひとつの呪いだと思った
人を愛したことで
魂を奪われるほどの
罰を受けるものならば
生きる意味などないと悟った
いっそ悲しみの海に紛れて
鼓動が止まってしまえば楽なのに
悲しみくらいで人は死なない
死ぬよりも恐ろしい景色を見せられても
この世に救われる道などあるのだろうか
ぼくが生きるのをゆるされる国の在処
何ひとつわからないままで
ただ生きろと若い肉体だけが前を向いた
砕かれた魂たちを
ひとつひとつ拾い集めて
また歩き出す時が来たのね
あらゆるものを喪失した後でさえも
ただひとつ天空から与えられたのは
救いをもたらす美しい歌声
言の葉が壊れた心に寄り添って
旅立つ魂を飛翔へと導いてくれる
人を愛することが
たとえ罪となる人生でも
ひたすらに生きようとする愚かさが
いつか報われますように