魂が待っている
ぼくのもとへ帰ってくるのを
避けられないさよならが
この世でふたりを分け隔てても
生きているうちにたくさんの
美しい風景を見つけたのは
どんなに悲しいことがあっても
心の中に慰めのゆるしが育つため
幾年経っても消えない思いは
心の奥に沈んでいるのか
心のおもてに焼き付いたのか
時は何も連れ去りはしない
あなたのことを愛したあの日々と
同じくらい愛している今日は
旅の中の美しい風景を思い出す
大地の精霊たちが魂に寄り添う
愛されるはずなんてないと
泣き疲れていた背中を抱いて
愛していると語りかけた瞳を
魂は永遠に忘れない
虹色に輝いた写真も
0と1の空間の中に紛れて
あなたに出会える手がかりは
もう何もないことが嬉しい
ふたりが暮らしたあの部屋の光を
あなたはまだ祝福してくれていますか
南の島に春が訪れた日に
なでられた髪の揺らぎを忘れない