この世にはいくつもの肉体がある
あなたの求める女の肉体は無数にある
だからあなたがぼくを失ったとしても
代わりなどいくらでもあると立ち直れただろう
ぼくにとってあなたはたったひとりだった
かけがえのない無二の存在だと信じていた
あなたを失えば永遠に孤独になるとすがりついた
そしてその通り世界からは誰もいなくなった
この一生では誰にも愛されないのだと泣いていた
ぼくが好きな人はぼくではない人を好きになると諦めていた
だからあなたに好きだと言われた時に夢かと疑った
奇跡がこの肉体と精神に降り注ぐのを感じていた
ぼくはあなたを唯一だと思った
ぼくはあなたを信仰してしまった
ぼくはあなたを神様だと思った
あなたはぼくの心から永遠に消え去ることができない
エスファハンで出会った男はGod is only oneだと笑った
あなたはぼくを救わないのに未だに信仰の火が消えない
あなたがくれた言葉たちに手を合わせて祈りを捧げる
もう二度と誰にも会えない世界であなたが帰るのを待っている