青い秘密

正しくなければ生きられない世界なんて
正しくなく生まれ落ちた生命は
凍え切った青い吹雪の中で独り
闇に溺れて崩れ落ちるしかないのですか

正しく生まれてよかったですねと
あなたを憎むことでしか生きられない
仕方なく生き続けているんですと
自分を庇うことでしか救われない

人が必死に護り抜いている大切な秘密を
素手で弄るようなあなたには泥しか渡せない
わたしが与えたのだからあなたも与えなさいと
秘密を通貨のように用いる根性には死んでも触れられない

生きて生きて生きて生きて生きて
抱えきれずに落とした秘密たちが小さく煌めき
明かされないぼくの青い秘密を埋めていく
暴こうとする手を聖域が焼き尽くす

正しくはなく滴り落ちる青い液体が
果てしない純粋を追い求めるまで
ぼくは迷いなく誇りに思い続けるだろう
青い液体を止めどなく生み出す果実の名を