〜中島〜
川の此岸にこの世があって 川の彼岸にあの世があって それならばこの川の水は どの世の水だというのでしょう この世にはまさに生きる生命があって あの世にはかつて生きた生命があって それならばあの川の真ん中の島…
水色の詩集川の此岸にこの世があって 川の彼岸にあの世があって それならばこの川の水は どの世の水だというのでしょう この世にはまさに生きる生命があって あの世にはかつて生きた生命があって それならばあの川の真ん中の島…
水色の詩集ロシヤよ ロシヤよ わたしの心の根底に咲く花の色は 真白き雪に覆われて見えない いかように咲き誇られるだろう オホーツクの怪しく澄んだ青 雲ひとつない冬の空色のあいだ 飛び立った気球にも似た虹色 通りすぎの…
水色の詩集なにひとつ手放すことがないように この世で最も美しい衣をあげよう 過去と未来を揺らぐ光の絹の波 欠けてゆくことは幻だと告げよう 過去の言葉たちの中は 宝物であふれている いずれもぼくが生み出した言葉 他人の…
水色の詩集旅立ちました あなたの知らない時刻に 旅立ちました あなたの知らない国へと 別れなど言えないのは もういちどどこかで 必ず出会うことを 心のどこかで知っているから 変わり果てても見つけてね 遠く隔たってしま…
水色の詩集向こうに見えるのはロシヤだらうか どこからどこまでロシヤだらうか なにからなにまでロシヤだらうか 果てから果てまでロシヤだらうか 厚い外套を脱ぎ捨てたその先に わたしとロシヤの近隣があった 外套といふ一枚の…
水色の詩集ひとつひとつは小さな謎 小さな謎が世界中に散らばる けれどすべては繋がっている 小さな謎も繋がってゆく 小さな謎は繋がり合い 偉大なひとつとなるのではなく 連なり合い重なり合い 広い秘密の世界を紡ぐ 海のよ…
水色の詩集ロシヤの冬は寒いだらうか ひとつの軌道を抱きしめて どこまでも広がる雪原に 消え果ててしまいはしないだらうか なぜこの足は赴くのだらう 碧い王国しか知らないこの精神を まるで落とした冬を拾わせるようにして …
水色の詩集自分自身の昔の言葉が あまりに美しく胸に響くから まるで誰か知らない人が 書いた言葉に思われる夜 嘆かなくていい うつむかなくていい いつしかこのぼくの心も 過去へと流れ込むだろう 過去とは美しいイマの別名…
水色の詩集すべての創造物は 大いなるものの啓示 どこまでも深遠なる思いが この腕にまとわりついて離れない すべての生命は 大いなるものの化身 とめどなくあふれる青い熱に うなされながら悟りは開くよ 人間だけが言葉を持…
水色の詩集なにも与えられなくても 与えていたときのことを 思い出しなさい 光の中で なにかを与えられなければ 与えることをやめてしまった 悲しい姿を思い知りなさい 緑の鏡面で ただ与えていたときには 言葉は美しい詩を…