大いなる少年の果実

 

少年は誰もがその果実を
大自然へと明け放ちたい
照りつける太陽を浴びながら
光る果実の潤いを見せつけたい

けれど正しさが少年の野性を否定する
浮世では罪と欲情が蠢き合っている
何が生命の衝動を抑え込めるだろうか
遺伝子を貫く旅を誰もが止められない

美しい肉体を現さないのは罪だと
この海と大地が怒り狂う前に
ぼくたちは荒魂を鎮めなければならない
この世で最も惹きつける果実を供えて

若くて健やかな果実からは
とめどなく青い液体が溢れ出す
鎮まらないのは大自然だけではなく
ぼくたちの持つこの果実も同じ

天を向き 天を向き
永遠に青く輝く罪を解き放ち続ける
母なる海の彼方に浮かぶあの島だけが
ぼくの果実の罪を見つめていた

 

 

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