君は問う
ぼくは問われる
わかりきった果実の名を
そしてふたりはよろこび合う
わかりきったことを聞かれて
わかりきったことを口にすることが
魔法のようにぼくを
衣をはがすよりも裸体にする
ぼくだけが裸になって
君だけが何か着ているみたいだ
君を裸体へ導くものは
君がぼくを好きだという言葉
君は問う
ぼくは答える
ふたりが知ってる果実の名を
問いかけは秘密を開く鍵
物質の衣だけではむなしい
異なる衣をはらわなければ意味がない
ふたりの衣は開かれて
後は果実へ落ちるだけ