果実の遊び
君に触れられると 自然と脈打つぼくの果実 先端へと広がる快楽の波が 青い液体へと導かれるよ ぼくの果実の名前を 君はいつも聞いた ぼくが答えられないと 君は嬉しそうに触った こんなにも自然に 熱くなることを…
君に触れられると 自然と脈打つぼくの果実 先端へと広がる快楽の波が 青い液体へと導かれるよ ぼくの果実の名前を 君はいつも聞いた ぼくが答えられないと 君は嬉しそうに触った こんなにも自然に 熱くなることを…
存在するだけで影を作り出し 誰かに涼しみを与える 揺れる木の葉とその音が 心へと風を通り抜けさせる 揺れる木の葉の影を見れば 風の姿を教えられる 見えるはずもないものを見て ぼくたちはもうひとつの目を持つ …
貧しくなりたい 愚かになりたい 何もかもを失くした 魂の放浪者になりたい 青色の衣ひとつを ただ持つだけの人になり その布の揺らぎさえ いつかは失う定めであるよ ああ美しい光よ 持っていた頃には かすかにし…
誰もがそれを隠しているけれど 誰もがそれを持つことを知っている それがふと露わになったとき ぼくたちはゆるしあい笑いあう 君もぼくと同じように はりさけそうに膨らむんだね そしてぼくと同じように 春の光の中…
祈るしかなかったもの すがるしかなかったもの 悲しみの果てに集い合え どうしようもなく 神々の多く宿る町を ぼくは愛する 悲しみの果てにしか見えぬ景色を 彼らは見ている どうしようもなく 与えられる定めに …
人の祈りは儚い 土の近くにあるささやかな祈りほど 人や獣に踏みつけられて終わるのだろう けれども人は 朝になればまた祈りの花を置く いつまでも、いつまでも花を置く …
もっと触ってよ ぼくの果実を 君にしか触らせない 大好きだよずっと 君の肌に触れただけで 秘密の果実は潤うのに 君に触られでもしたら すぐに滴らせてしまいそう 君が初めて触るんだよ とても優しく撫でるから …
幸福は他でもない ぼくの果実の中にある 出したいのに出せない若さの中に 嬉しさと力が込み上げる 放ってしまった快楽に 誰もが夢中になっている 宿すものを保つ中にある もどかしい夢を退けながら …
青色の衣ひとつだけをまとい 新しい水へと足を浸そう 神聖な熱を創り出した後には 自らの手でそれをこわして 美しいものほど この世にのこることはない 真理の光ほど 遠ざかり見えなくなるから ぼくは自らを旅立た…