あらゆる痛みを受け止めた器が
あの世とこの世に散らばって消える
あれはぼくたちを映す鏡
存在は砕けて自我は流れる
どのように痛みから逃れよう
苦しみの海に溺れた精神は時を超え
痛みを自ら愛する気持ちを見る
いたたまれない痛みも生きて入ればこそ
その境界は無数の鏡
無造作な欠片たちが皮膚を貫いていく
やがて心へとたどり着き
ぼくたちは真実を照らされる
いかようにも生き延びるだろう
この世に生まれて来た限りは
賢しらな知恵を蓄えて
清らかな心を投げ捨てて
けれどぼくたちは保っている
生まれてから死ぬまで途切れることなく
生まれる前から死んだ後まで永遠に
生きるという罪を背負うかけがえのない瞳を