生き延びたいのなら
こちらへ来いと手招きする声が聞こえる
安全な人生を保障しようと
誰もが同じ世界へ引きずり込まれてゆく
死なないために生きていくのだと
いつからかぼくたちは教え込まれた
他人の役に立つことが美しいと
美学を持つ前から無理矢理に洗脳された
他人の役に立つことが
やがて自分のためとなる
与えられる金がそれを示すかのように光り
人々は若く美しい時代を奪われる
すべては仕組まれた浅はかな罠だ
ぼくたちが生まれてきた意味を
部品として生きることだとすりかえて
やがて都合よく稼働して朽ちていく
すべては仕組まれた浅はかな罠だ
なぜ誰も気付かないのか
ぼくたちは死なないために生まれてきたわけじゃない
ぼくたちには死んでもいいから成し遂げるべき使命がある
滅びの呪文を唱えられても
ぼくは全体として生きる道を選ぶだろう
安定した日々のために生きるなんて
愚かに操られたロボットのすること
おまえは何のために生まれてきたんだ
おまえが生まれる前から掌に握りしめている
燃え盛る透明な手紙を読むべきだ
そしてその炎に焼かれながら死ぬべきだ
ぼくには自らの魂を救済する使命があり、労働という下らないまやかしに巻き込まれている暇はない
魂の使命を果たすための人生は忙しく、浮世の労働なんてしている暇はない
死なないことよりも守りたい願いを見出せ
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