青き故郷

 

貧しくなりたい
愚かになりたい
何もかもを失くした
魂の放浪者になりたい

青色の衣ひとつを
ただ持つだけの人になり
その布の揺らぎさえ
いつかは失う定めであるよ

ああ美しい光よ
持っていた頃には
かすかにしか見えない光が
ぼくに降り注ぐよ

金色の雨が舞う
銀色の夢と散る
すべての色彩をたずさえて
色のない旅人へと帰りゆく

さようならぼくの愛した人
さようならぼくを愛した人
誰もが孤独を故郷とする定めなら
ぼくは帰りゆくよ

 

 

 

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