碧き島と幼い獣

 

 

遠い世界を夢見ていた
もう誰も愛さない島を
あの人からはるか離れて生まれ変わる
自分自身を信じていた

19の幼い魂は紺碧の海を超え
祖国と異国の境の島へと根を下ろした
もう誰も愛さないために
悲しい運命を思い出さないために

愛する人のいない島ならば
傷ついた魂もやがては癒えるだろう
けれど神々は残酷な定めを押し付ける
きっとまた誰かを愛そうとしてしまう

春の光の中であなたに出会った
愛した人には愛し返されない運命を
あなたは乗り越えてぼくを抱きしめた
そして好きだよと何度も呟いた

風の吹き付ける絶海の孤島では定めが狂う
言われないはずの告白をされた
叶わないはずの口付けを交わした
すべてを包み込む春の光の中で

触れられたことのないぼくの碧い果実で
あなたは何度も遊びながら笑った
触れられたことのないあなたの果実が
あたたかな光の中で熱いままなのを感じた

お互いの青い液体を交わし合うことが
ゆるされないことを知っていたから
ぼくたちはせめて秘密を共有した
濡れた果実をむき出しにした幼い獣が2匹

 

 

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