ことごとく打ち砕かれた魂も
いつの日か旅立ちの日を知る
もう起き上がれないとうなだれた心でさえ
救いを注がれ飛翔する合図を解き放つ
愛されなければ生まれた意味がないと
もがき悲しみ望みを絶やしたことも
もしかしたら愛されるかもしれないと
何度も土に打ち付けられたことも
すべては虚空へと飛び立つための途上
何もかも失わなければ何もかもを成し得ない
この世のあらゆる痛みを背負わなければ
世界の真理へと旅立つことをゆるされない
誰にさえ見ることができなかった
ぼくたちの痛々しい傷はもろく
何ひとつ傷など負わないふりをして
心を閉ざしひとり 歩き続けた
あの悲しみが あの孤独が あの傷がいつか
ぼくたちを救うはずなどないと
泣き続けた夜を超えて
それでもまだぼくたちは生きている
意味のない悲しみが 意味のない孤独が
意味のない傷がぼくを支配して
逃れられない運命に嘆きながら
天の思いのままに絶望を受け入れた
あらゆる悲しみが あらゆる孤独が
あらゆる傷が繋がりあって
誰も知らない意味を知らせる
不幸とも幸福ともつかぬ清らかな水の世界
誰にも見えない光を掴み取れ
自分にしか負えない苦しみの坂を越えて
比べるばかりだった世の中を終えて
比べることのできない異郷へと旅立つ