久不相見、長毋相忘

 

「長い間会えなくなるけれど
どうかいつまでも忘れないで」
本当は言いたかったけれど
言えなかった言葉が古代から吹き付ける

「長い間会えなくなるけれど
どうかいつまでも忘れないで」
あなたもそう思ってくれていただろうか
それとも忘れてしまいたかったの

同じ果実を持った少年たちが
戸惑いながらも愛し合った日々は
あなたにとって消し去りたい過去だろうか
誰にも言わない秘密の宝石だろうか

愛してはならないと知りながらも
どうしようもなく愛し合った純粋な炎は
愛してもいいと許されている世界よりも
遥かに美しく光り輝いて見えた

果実を持たない肉体を抱く度に
あなたはぼくを忘れていっただろうか
果実を持たない肉体を知る度に
あなたはぼくを思い出しただろうか

異なる肉体に青い液体を注ぎ込むために
この世に生まれてきたあなたにとって
ぼくの果実は無意味だったのかもしれない
もしくは特別だったのかもしれない

ぼくを忘れてとも憶えてとも言えなかった
ただあなたがいないと生きてはいけないと
あなたの腕の中で泣きながら眠った
あなたは頷きぼくをいつまでも抱きしめた

 

 

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