ふたつの裸体
ぼくが本当に欲しい言葉を 誰も与えてくれませんから 自分で伝えてやるのです 自分に伝えてやるのです ぼくが本当に聞きたい歌を 誰も歌ってはくれませんから 自分で歌ってやるのです 自分に歌ってやるのです ぼく…
ぼくが本当に欲しい言葉を 誰も与えてくれませんから 自分で伝えてやるのです 自分に伝えてやるのです ぼくが本当に聞きたい歌を 誰も歌ってはくれませんから 自分で歌ってやるのです 自分に歌ってやるのです ぼく…
いつも今日が最後かもしれないと 共にいる時間を慈しんでください また明日も共に生きることができると ないがしろに時を急がないでください 毎日がきっと最後の日 この世の誰一人として 旅立ちの日を…
君は果実を隠し持ってるから ぼくの果実の触り方を知っている どこを触れば果実が潤いを増し 君の手を求めてしまうのかを知っている ぼくと君は同じ肉体 隠さなくても明かされる果実の形 ぼくと君は同…
青い液体を大地に撒き散らし 木々や苔たちと共に歌おう 青い液体を大海へと解き放ち 魚や珊瑚礁と命を分け合おう 宝物を隠し続ける 人生のむなしさよ 源をよりそえない 人の世の儚さよ ぼくは森へと…
祈りの掌を合わせた先にあるものは 神の姿か、仏の面影か 深き礼を為すその頭の上におはすのは 親の形見か、恩師の言葉か 崇め奉るべきだと教え込まれたものが多すぎて ぼくたちは誰にも願いを語れない…
この肉体と精神から生まれ出るものに 間違いなどなにひとつない 拙い腕をふりかざしながら 正しい世界を導き出していく 自分だけが宝石で 他人はすべて偽物ですか 自分だけが生命で その他はすべて機…
少年がいつまで経っても 少年であることについて 教えてください 戸惑うことなく どんなに月日を重ねても 心が肉体のように 年を取らないことが ぼくを浮世から突き放している 「まだやり残してきた…
あと何度青い液体を失えば ぼくは無になれるのだろう 放っても放ってもよみがえる おそろしさをぼくは快楽と見ている 失いたいと願うばかりに ぼくたちは自らの果実をかどわかす 喪失の先にある甘い誘…
見えなくなるまで見送ってくれていた あなたの姿をいつまでも忘れない カトリック教会を通り過ぎれば見えなくなる 坂へと沈んで線路が仏の都へといざなう もう幾度あなたと 同じような別れを繰り返すで…
見えなくなるまで旅立つ者を見送ろう たとえ相手にはそれが見えなくても 旅立つあなたに果てない祈りを捧げよう もう一度会えるとは限らないのだから 旅立たないでとどんなに願っても いつまでも共に生…