琉球の海
ぼくの抱えてきた罪の数を あなたは決して数えきれない 誰にも見えない多くの傷を まとって生きてきたから これがぼくの罪だと 肌を見せながら自由になりたい けれど決してゆるされないから 青色の衣…
水色の詩集ぼくの抱えてきた罪の数を あなたは決して数えきれない 誰にも見えない多くの傷を まとって生きてきたから これがぼくの罪だと 肌を見せながら自由になりたい けれど決してゆるされないから 青色の衣…
水色の詩集ニライカナイの碧き海に咲く 紅をになう幻国の名は琉球サンゴ 色とりどりの魚たちに守られて 人の世からはるか離れて沈む 果てしない碧の真ん中には 伝説に彩られた紅を生き抜く 誰も知らない歴史を湛…
水色の詩集いつまでも少年のように旅をしよう いつまでも片想いの少年のように 想いが叶うことを知ってしまった 大人のようにはならないために 届くはずもない炎を胸の中に秘めて 世界へ向けて透明に問い続けよう…
水色の詩集あらゆる少年は自らの果実に支配され やがて果実のために生まれてきたのだと信じる あまりに強い果実への感受性に 少年たちは飲み込まれ夢中になる 果実に触れられる手を求め彷徨う 果実を温めるための…
水色の詩集ゆるされないことを祝おう ぼくたちはぼくたちのままで ゆるされないのに愛していると 交わし合ったことを忘れない ゆるされているものならば 誓い合うことはいとも容易い その先にある温かな安堵 誰…
水色の詩集止めようと思っても とめどなく溢れ出てしまう ぼくの肉体なのに ぼくの言うことを聞かない 掌で抑え込んでも 天を向き隆起してしまう ぼくの果実なのに もはやぼくの肉体ではない ぼくがぼくでなく…
水色の詩集何ひとつ失くさない 命などあるものか すべてを失くして すべては生まれる 何ひとつ愛さない 命などあるものか 愛から滅びて すべては始まる 行方を知らされない魂だけが 抱くことをゆるされる羅針…
水色の詩集自然に脈打つぼくの果実は 君の手だけをひたすらに求めた 脈打つたびに潤いを増す先端は ぼくが青い液体を宿す証 蓄えたものたちを少年は 本当はいつだって放出したい 蓄えすぎたもどかしい幸福と 解…
水色の詩集ぼくが本当に欲しい言葉を 誰も与えてくれませんから 自分で伝えてやるのです 自分に伝えてやるのです ぼくが本当に聞きたい歌を 誰も歌ってはくれませんから 自分で歌ってやるのです 自分に歌ってやるのです ぼく…
水色の詩集いつも今日が最後かもしれないと 共にいる時間を慈しんでください また明日も共に生きることができると ないがしろに時を急がないでください 毎日がきっと最後の日 この世の誰一人として 旅立ちの日を…