青い衣の隔て

 

布ひとつの下に
君の果実が隠されている
熱く固く震えることで
見えるよりもその存在を示している

見えるなんてくだらないよ
見えないままで感じたいんだ
その熱さで その固さで
その動きで そのにおいで

見えるということが最も端的に
存在を示してしまうからこそ
見えないことで君を感じたい
やわらかなひとつの布を通して

見えないからこそ感じてしまう
ぼくの果実が衣のすぐ向こうに
君の激しい手の存在に気づくから
布が次第に湿り気を帯びてゆく

直接触られるよりも愛おしいよ
青色の衣がやさしく揺れれば
ぼくの果実はとけてなくなる
君の果実も終わってしまう

 

 

 

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