〜ロカ岬〜

 

本当の悲しみは
たとえ誰かに話したからと言って
決して消えることはない
ぼくだけの永遠の輝き

悲しみと共に生きなさい
たとえことごとく打ち滅ぼされようとも
苦しみと共に進みなさい
たとえ何ひとつ希望を見出せなくなっても

安らかな鉄道の軌道を外れて
道のない果てなき荒野に降り立つ
風の吹きすさぶ岬へとたどり着き
この世の果てを眺めてからが始まり

ひとりで旅に出られることを知らなかった
幼く怯えた水色の魂を抱えて
本当は最初からひとりだったのだと
生命の秘密は無遠慮に降り注ぐ

この悲しみはぼくの宝石
この苦しみはぼくの親友
たとえ心を喪失しこの世の土に成り果てても
生まれ変わってはまた歩き出す

 

 

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