異郷の碧

 

 

わたしの行方を知りたいならば
わたしの胸をこじ開けるがよい
何もない真空の宇宙の広がりに
おまえの全ては飲み込まれるだろう

わたしの秘密を知りたいならば
おまえの秘密を打ち明けるがよい
わたしは何も返さぬ代わりに
通貨にならない秘密の宝石の輝きを見せるだろう

この世のものではありませんから
あなたにわかる人にはなりません
この世もあの世もわたしには異国
わたしにわかる国などありません

彷徨えるならば彷徨ってゆけ
動けぬ魂ならば根を張ってゆけ
あらゆる所属が天空へと舞い散り
あらゆるゆるしが雪のように注ぐ夜

わたしはおまえであったことを知る
おまえの海とわたしの海が出会う碧
ことごとく立ち去っても巡り会うならば
わたしは異郷に身を潜めよう

 

 

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