黄金に輝く夜の姿も
赤色に染まる夕暮れ時も
どちらも変わらぬおまえの姿
たかが時間による遥かなる異なり
通りすがりに見間違うだろう
別の人かと誤るだろう
どちらも見知らぬおまえの姿
同じ顔でそこに佇んでいたとしても
巡り変わる光にひるがえる
巡り廻る四季に転轍する
どちらが本当のおまえなのと
戸惑う人は後を絶たない
傷ついた人の心を
善悪で裁くな人間よ
訪れた国の名を
指折り数えるな旅人よ
人の心も国の姿も
瞬きひとつで変わり果てる幻
それがひとつだと
数えきれるはずもない多面
人は無限をはらんでいる
国は無限を含んでいる
数えるよりも無限を呼吸して
数えきれない旅路を急ごう