この世でただひとつの灯火

 

あなたの悲しみをぼくは担えない
あなたの悲しみをぼくは知らない
たとえまやかしの救いがあなたを訪れようとも
ひとときの癒しはあなたを苦しめるだけ

ぼくではない他の誰かが
ぼくを救うことをただ待っていた
ぼくの中にはない外の世界が
真実をもたらすと見誤っていた

たとえ何も持たなくても
ただひたすらに突き進むまでだ
たとえ何も知らなくても
羅針盤は既に ここに在る

まるで子猫をかばう母猫のように
ぼくはぼくを護り抜くだろう
あらゆる怒りを集め世界を焼き尽くしても
ぼくはぼくに救いをもたらそう

自らを島としなければならない
自分自身だけがこの世でただひとつの灯火
あなたしか知らないあなたの悲しみが
魂を滅ぼしながら運命を書き直す

 

 

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