孤独な悟り
必要のないものを必要だと思い込ませ 美しくないものを美しいと思い込ませ 価値のないものを価値があると思い込ませ 人間は富と心を奪い取る準備をする 誰も逃れられない洗脳ならば 大人しく従って生き…
水色の詩集必要のないものを必要だと思い込ませ 美しくないものを美しいと思い込ませ 価値のないものを価値があると思い込ませ 人間は富と心を奪い取る準備をする 誰も逃れられない洗脳ならば 大人しく従って生き…
水色の詩集古き道を行きなさい 狭き道を行きなさい 華やかな光たちに惑わされ 誰もが通る道を選んではならない その新しき道に時の堆積はあるか その広き道に祈りの重なりはあるか ただ便利であるからと無理矢理…
水色の詩集あなたが求める肉体を持っていたならば ぼくはどんなに幸せになれたことだろう 本能の炎に基づいた情熱を注ぎ込まれ ぼくの肉体はあなたの野生に満たされただろう あなたが求める肉体を持っていたならば…
水色の詩集あなたを愛し始めた時から もうすでに愛されたいと願ってしまった ぼくたちは愛するだけでは足らない生き物 同じ量だけ愛されなければ気が済まない 自分から勝手に好きになったのに どうして同じ分だけ…
水色の詩集人は生きていくたびに 喪失していく生き物 それゆえに絶え間なく創造しなければ もはや魂は生き残れない 無限に愛を注がれる時代を見失い 責め立てられる時代が残った 美しき絶対的な女神が移ろい た…
水色の詩集わたしの根源に燃えているものがあるから わたしは決してひとつにはなれない 無限に分裂しながらあらゆる色彩を繰り出し 透明になっていつか天空を舞うの ゆるされない愛があるのなら 過ちさえ恐れずに…
水色の詩集ぼくだけを見ていてくれたお父さんとお母さんが ある時を境にすっかり変わってしまった ぼくだけを愛してくれるはずだったのに 得体の知れない何か別のものを愛し始めた ぼくは永遠に愛される運命じゃな…
水色の詩集人間として生まれてしまったからには 鳥のように自由に空を飛ぶことはできない 人間として生まれてしまったからには 魚のように大海原を駆け巡ることができない 誰にもできることとできないことがある …
水色の詩集どんなに穢れた浮世であっても 上流は常に清らかで美しい 奥深い森林に護られた精霊たちが 人の魂が帰り着くのを待っている 世渡りばかりに気を取られて 直感を祀ることを忘れていた 他人の目や空気ば…
水色の詩集比類なき悲しみを握りしめ 大いなる運命を打ち砕け 比類なき絶望を抱きしめて かつてない救済を生み出せ あらゆる救いの古い物語も ぼくのために作られたものではなかった どんな魔除けもまじないの言…