愛の本質
ぼくがあなたを好きになってぼくにはいいことがたくさんあったあなたと過ごす時間を重ねるたび嬉しいことも同じように増えていった ぼくはあなたに好きと言われたかったぼくはあなたに抱きしめられたかったぼくはあな…
ぼくがあなたを好きになってぼくにはいいことがたくさんあったあなたと過ごす時間を重ねるたび嬉しいことも同じように増えていった ぼくはあなたに好きと言われたかったぼくはあなたに抱きしめられたかったぼくはあな…
たとえばぼくが 普通の少年だったならば あなたに好きと言われたくらいで 感動しなかったのかもしれない たとえばあなたが 異形の少年だったならば あなたの告げた愛しているを 当たり前だと笑ったか…
ゆるされるはずのない悲しみを背負うことが たったひとつのあなたの使命だった 終わることのない雪のように悲しみは注がれて あなたは天空に祈るようにそれを受け入れた 何のために生まれてきたのかわか…
「あなたはぼくが絶対に護る」と言えば 正義の味方として賞賛されるのに 「ぼくをぼくは絶対に護る」と言えば 途端に見下されてしまうこの世の不可思議 ぼくを傷つける者をぼくは許さない 否定の雨の中…
魂の炎に包まれながら あなたはぼくに好きだと告げた それは清らかにあなた全体を包み込む 透明な天空からの贈り物だった 本能の炎に燃やされながら あなたはぼくと異なる肉体を求めた あなたを取り巻…
誰にも見せなかったぼくを あなただけに見せたい 今まで誰にも触らせなかったものを あなただけにゆるしたい 閉ざされた春の光の部屋でふたり 鍵をかけなくても誰も知らない異郷 誰にも言わないでって…
たとえ運命に魂を引き千切られても 誰も知らないところで儚く心が滅んでも これより後の世に生まれてよい音を聞け これより後の世に生まれてよい音を聞け 幸せになってはならないと決められた人生でも 罪を犯さなけれ…
閉ざされた春の光の中で起きたことは2人だけの秘密おそれることはない 逃げ出すことはない永遠に誰も知ることはない ぼくがどんなにあなたとの物語を言葉として綴りこの世に解き放っても本当のことはなにひとつ春の光の中から…
あなたが髪を優しく撫でるとき ぼくは嬉しくてあなたに身を委ねた ぼくは小さな獣のふりをして あなたにもっと慈しまれることを願った けれど本当はぼくがあなたの 髪を優しく撫でてあげたかった あな…
あなたを抱きしめて歩き出せば 腕の中のあなたはぼく自身だった ぼくはあなたを抱きしめたつもりで 遠い昔のぼくを慈しんでいたんだ あなたにとって世界のすべては新しく 階段の音も 犬の鳴き声も 春…