あなたが本当にぼくを愛していたのか
ぼくが本当にあなたを信じていたのか
どうせわからないものだけを追いかけ続けたい
答えがわかってしまうものなんてつまらないから
ぼくたちは答えを出せる人が偉いと教育され
答えを出せる人になろうと走り続けた
多くの答えを正しく導き出せれば尊敬され
学校でも社会でも容易く崇拝を集めた
けれど本当は知っている
ぼくたちは何ひとつ知ることができないこと
全てをわかったつもりで思い上がっても
やがては嘘つきと罵られる日が来るだろう
もはやわからないものだけを求め続けよう
不思議なあなたの心の海の色だけを崇め続けよう
古代へと消え去っていった人々の祈りが
確かな論文ではなく野生の直感として迫り来る
もう二度とあなたには会えないのかもしれない
取り返しのつかない喪失に苛まれるのかもしれない
けれどあなたはぼくに残してくれたの
決してわからないというあまりに美しい問いかけを