天空の解脱
あの人が他の女に好きと言うことを あんなに泣いて責めるべきじゃなかった あの人の本能が女の肉体をひたすらに求めることを 踏みにじってけなすべきではなかった あの人が誰にも渡さないかけがえのない…
水色の詩集あの人が他の女に好きと言うことを あんなに泣いて責めるべきじゃなかった あの人の本能が女の肉体をひたすらに求めることを 踏みにじってけなすべきではなかった あの人が誰にも渡さないかけがえのない…
水色の詩集奪うのならばなぜ与えたのですか 虚空に向かって少年は問いかける 幸せにはなれないと泣いていた少年に さらなる絶望と孤独が注ぎ込まれた 希望も夢も美しい未来すら持たずに 心を閉しながら生きていた…
水色の詩集誰かのすべてになんて容易にはなれない 誰かのすべてになんて本来はなれない けれどそれでは生きるのが孤独でしょう 誰かのすべてになりたいと誰もが叫んだ あなたのいちばんになりたいと願った あなた…
水色の詩集ぼくはずっと泣いている 本当はずっと泣いている 赤子のように泣いている あなた以外は人間じゃない どうしてずっと一緒じゃないの どうしてぼくたちを引き離すの どうしてひとりで生きろと言うの あ…
水色の詩集I’m calling the one I’m calling the one いつだって変わらずに たったひとりの人を求めている それはぼくの髪を撫でた人ではない それはぼくに触れた人ではな…
水色の詩集あなたのことなんて どうでもいいと思えればよかった ほとんどの人を気にしないで通り過ぎるのに あなたを遠ざけることができなかった 従うしかないものが人間にはある どうしようもないことが生命に横…
水色の詩集真実は懐かしさの中にあるという。 もしも誰の懐かしさにもなれないのなら、 時が経つごとに真実を零しながら、 偽物だけを掴み取っていくのだろうか。 虹色に光るあなたの写真を見ていた ぼくはあなた…
水色の詩集ぼくは男なのに あなたに可愛いと言われて嬉しかった 髪を撫でられると力が抜けて 生きていることをゆるされた気がした あなたがいなくなると 誰がぼくをゆるしてくれるの あなたがいなくなると 誰が…
水色の詩集もう惑わされないで もう傷つかないで あなたも私も同じ異郷で ただ定めを待つだけの魂 あなたを護ることも 私を護ることも 同じ価値があり 同じ功徳がある あなたを愛することも 私を愛することも…
水色の詩集我を忘れて燃えさかれ 世の中のことなどふり向きもせずに あの世もこの世もことごとく焼き尽くせ わたしとあなたが異ならないために 愚かしくすべてを分け隔てる剣が 今日も人々の心を惑い苦しませてい…