あなたのいない世界

 

もしもたったひとりの
運命の人に巡り会えたとして
その人と結ばれなかったなら
ぼくたちは旅に出るしかない

神様に問うしかなかった
どうしてぼくはこんな風に生まれたの
なにひとつ答えてはくれなかった
普通に生きることがどうして難しいの

結ばれなくてもあなたは
たったひとりの運命の人
一生に一度だけ出会える
かけがえのない魂の片割れ

インドの喧騒にあなたはいない
アフリカの部族にあなたはいない
ギリシアの聖地にあなたはいない
シベリアの列車にあなたはいない

もうあの海へ帰ろうよ
ふたりが恋することをゆるされた異郷
もはや島にはどちらもいないけど
微熱がまだ風を渡っている

 

 

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ノンケの彼がゲイのぼくと恋愛しても何ひとつメリットなんてないから、彼の「好き」という言葉を尊いと感じた