国数えの旅人
黄金に輝く夜の姿も 赤色に染まる夕暮れ時も どちらも変わらぬおまえの姿 たかが時間による遥かなる異なり 通りすがりに見間違うだろう 別の人かと誤るだろう どちらも見知らぬおまえの姿 同じ顔でそ…
黄金に輝く夜の姿も 赤色に染まる夕暮れ時も どちらも変わらぬおまえの姿 たかが時間による遥かなる異なり 通りすがりに見間違うだろう 別の人かと誤るだろう どちらも見知らぬおまえの姿 同じ顔でそ…
旅人は遡上する 運命と時の流れを すべからく逆行する まるで全てに逆らうように 大人たちはあざ笑う 遡る魂たちを どうせ老い朽ち病み死んで 海へと流される肉体であるのにと 旅人の魂は生まれたて…
2018年10月30日、ぼくはロシアへと旅立った。シベリア鉄道に乗って、ユーラシア大陸を横断するためである。 シベリア鉄道に乗る人々から教えられた「与えること」の本質 ・シベリア鉄道の7日間 ぼくのシベリア…
ぼくたちが小さい頃、テレビでドラえもんを見ていると、のび太くんが宿題がイヤだテストがイヤだと泣いている場面を多々目撃した。 のび太くんが「勉強はイヤだ」と泣くことについて ・勉強嫌いののび太くん ぼくたちが…
ぼくと君で不思議な遊びをしよう 誰もたどり着けない森の奥深くで 誰にも見えないように魔法をかけて 正方形の聖域の中で秘密の笛を吹く 大切なことをするときはいつも ぼくたちは衣を取り去る 裸体よ…
創造すれば創造するほどに 新たな創造が生まれ出す 創造と創造は互いに高め合い やがては無限へと飛び立ってゆく なにひとつ愛することなしに この世を生き抜いていこう 誰ひとりとして絆を持たずに はるかなる海へ…
ここは本当は森なのでしょう 聳え立つ巨大な岩山 残された木々の精霊 動物たちの駆け回る庭 森が街のふりをしている あまりに整然としているのは 森だと気がつかれないため 正方形と円形の美しい調べ…
どうしてそんなに 先端をさわるの 先端に触れるとぼくの声が ふるえることを君は知ってる それでも時には 先端を避けるの 避ければ避けた分だけ 先端が喜ぶことを知っている ぼくの果実は動くのをやめない 君の手…
たとえ世界を一周しても 一生部屋の中にいても同じ 聡明な命ならば 川を渡り終えるだろう どのように渡ったかは知れない 誰も知ることがないそれほどに 彼らは此岸から彼岸へと消える なんの物音も立てずに 橋をか…
どこからが水で どこからが陸なの どこからが森で どこからが街なの フィンランドは迷いの国 閉ざされた過去たちが舞い散る いたるところに架けられた橋 どこからか走り去る白いうさぎ どこからが人…