お遍路は輪廻転生の道のり
ひとつ終わればひとつ始まる
ひとつ極まればひとつ飜る
その繰り返しが世界を象っている
誰もが命の終わることを嘆き悲しむ
終わることは巡りの点だと道は語る
口で説明されるわけじゃない
道の存在自体が真理を受け渡す
ぼくたちは受け取るだろうか
言葉にならない存在の伝えを
ぼくたちは受け流すだろうか
たかが道だと侮るだろうか
あらゆる道はやがて円を描いて
あらゆる円は無限に重なり合って
やがて球を成したその時に
ぼくたちは宇宙に輝く星を思いだろう
明星が口に飛び込んでゆく
真理が発散し人間を支配する
いつまでも二人で歩いた遍路の先を
無限の真理と共に巡礼する