水色の少年の森
この肉体と精神から生まれ出るものに 間違いなどなにひとつない 拙い腕をふりかざしながら 正しい世界を導き出していく 自分だけが宝石で 他人はすべて偽物ですか 自分だけが生命で その他はすべて機…
この肉体と精神から生まれ出るものに 間違いなどなにひとつない 拙い腕をふりかざしながら 正しい世界を導き出していく 自分だけが宝石で 他人はすべて偽物ですか 自分だけが生命で その他はすべて機…
少年がいつまで経っても 少年であることについて 教えてください 戸惑うことなく どんなに月日を重ねても 心が肉体のように 年を取らないことが ぼくを浮世から突き放している 「まだやり残してきた…
あと何度青い液体を失えば ぼくは無になれるのだろう 放っても放ってもよみがえる おそろしさをぼくは快楽と見ている 失いたいと願うばかりに ぼくたちは自らの果実をかどわかす 喪失の先にある甘い誘…
見えなくなるまで見送ってくれていた あなたの姿をいつまでも忘れない カトリック教会を通り過ぎれば見えなくなる 坂へと沈んで線路が仏の都へといざなう もう幾度あなたと 同じような別れを繰り返すで…
見えなくなるまで旅立つ者を見送ろう たとえ相手にはそれが見えなくても 旅立つあなたに果てない祈りを捧げよう もう一度会えるとは限らないのだから 旅立たないでとどんなに願っても いつまでも共に生…
異国に祖国の面影の風が吹き 祖国がはるかなる異国と感じられる時 ぼくたちの心に矛盾は花開き 新たなる旅立ちの日を知る かつて訪れたこともない異国で 胸の中に広がる懐かしき思い 故郷のすぐそばに…
人の心はすぐに移ろう ぼくはそれに惑う 昨日まで愛に見えたものが 今日には毒へと翻る 敵も味方も流行の風の中 利益に伴い寄り添っていく心 真理の扉をすり抜けて 誰もが得のする方へ動くよ 灯火は…
青い液体がなくても ぼくは君を愛しただろうか 青い液体があるのに 君はぼくを愛していると言った 人はいつか望まなくても 自らの果実に支配されて 突き動かされて手放してしまう 清らかなままの思い…
集団を超越したものは 真逆のものから生まれる 個人の願いを追求したその先に 真理の核は眠っている 集団によって苛まれた者たちよ 嘆くな 悲しむな 浮世を退くな 人の荒波に咲く苦しみが おまえの…
わたしの血縁をさかのぼり 巡り会うのは遥かなる他人 わたしの魂を伝って たどり着くのは遥かなる兄弟 誰もが神聖だと告げる 道を行くことは人には容易い されど自らの巡礼の道を 見いだすことこそお…