マスク
あなたの口元であなたを覆う そのひとつの白い布の正体は あなたが与えられないためのものですか あなたが与えないためのものですか あなたの白い境界線はその両方を担い ひとつの存在がふたつの対義を…
水色の詩集あなたの口元であなたを覆う そのひとつの白い布の正体は あなたが与えられないためのものですか あなたが与えないためのものですか あなたの白い境界線はその両方を担い ひとつの存在がふたつの対義を…
水色の詩集あなたがまったく新しい扉を開くときは それを決して他人に話してはならない 氷のように冷たい始まりの感触を あなたの尊い孤独で担わなければならない ぼくたちは旅立ちを告げない 見知らぬ異国へと赴…
水色の詩集今のあなたのままではいけないと ぼくを否定することがあなたの仕事だろうか あなたがぼくのすべてだった頃を思い出す あなたがぼくを育んだ日々を思い出す どんなあなたでも生きていていいのだと あな…
水色の詩集ナイことよりもアルことの方が嬉しい アルことよりもナイことの方が虚しい 少年たちは自らの果実を誇りに思う ナイことは恐ろしいと天に向かって歌いながら すべての人間に余れる果実がナケれば ナイこ…
水色の詩集あなたのことを誰も見ていないと 他でもないあなただけが知らない あなたのことに誰も興味がないと 万能感を伴うあなたの魂は決して信じない あなたの話を誰も聞かないことが あなたには不思議でならな…
水色の詩集何もなくとも愛されるはずだという自己愛が 覚醒しあなたを蝕んでゆく 何かなければ愛されない世界など 穢らわしいと思い上がりに身を隠す 赤子の頃に戻りたいですか 笑うだけで誰もがあなたを見た世界…
水色の詩集詩の解釈を問いかける者には 創造主の不可解な言葉の雪が降り注ぐ 詩の説明を求める者には 救いようのない惑いの迷宮が建てられる 詩は祈りだということを あなたは知らずに生きたのだろうか 具体的で…
水色の詩集正しくなければ生きられない世界なんて 正しくなく生まれ落ちた生命は 凍え切った青い吹雪の中で独り 闇に溺れて崩れ落ちるしかないのですか 正しく生まれてよかったですねと あなたを憎むことでしか生…
水色の詩集海へと駆け下りる坂を終えて ぼくたちは巡り会った 太古から生き延びたあなたを抱いて ひとつまたひとつと重ね合った 生きている者たちとしか 言の葉を交わさないことの虚しさよ たかが生きることしか…
水色の詩集美しき清らかな祖国において 異国の穢れを取り祓え わたしがずっと憧れていた異国は 紛れもないわたしの穢れだった 限りなく壮大な山脈も怪しい 透き通り光り輝く水たちも疑わしい わたしはいつもさが…