炎の銀河
怒りよ拡がれ どこまでも高らかに 怒りを鎮めようとするのは うろたえた者たちの仕事 火炎よ飛び立て 山脈の彼方まで 平和という偽物の水では 語りきれない争いがある 怒り狂えばみっともないと 小…
怒りよ拡がれ どこまでも高らかに 怒りを鎮めようとするのは うろたえた者たちの仕事 火炎よ飛び立て 山脈の彼方まで 平和という偽物の水では 語りきれない争いがある 怒り狂えばみっともないと 小…
ゆるされない旅立ちを燃やしながら ありもしない境目を越えよう ぼくたちが異国と呼んでおそれたものは 紛れもない祖国の名前だった あなたとぼくは不思議な双子 あなたがいたからぼくが生まれた ぼく…
俗世にあっては真理の光が 霞み見えにくくなるというのなら わたしは人の世を離れよう おそれを知らぬ獣のように 滞り立ち止まる淀みが この精神を支配するというのなら わたしは激流を創り出そう 傷…
この命の果てでどうせ何もかも 失ってしまうというのなら なぜぼくたちは手に入れるのだろう なぜぼくたちは所有するのだろう 借り物であることを忘れて 自分のものだと欲望に支配されたとき ぼくたち…
まっすぐに育つはずだった 自己愛の幹は 方々に散り散りとなりて 隙間なく埋め尽くされるはずだった 正当化の枝は おかしな方向を象って この世にはない方角を示し始める この世に生まれるはずだった…
わたしという少数民族が ここまで生きてきたことを祝おう たちまちに滅び去ると運命付けられた 生命が時に繋がれたことを誇ろう わたしにしか歌えない歌があった わたしにしか書けない詩があった わた…
鏡であるのに姿が見えない わたしは異国で立ちすくむ 砕かれた鏡に映し出されるのは 見まごうことなき真理の岸辺 わたしがわたしであろうとして 多くの人を傷つけた わたしがあなたになろうとして 見…
あなたがわたしにすべてを明かしても わたしはあなたに何も明かさない 望まれもせずに秘密を明かすあなたを わたしは遠い異国から眺める あなたの言葉がわからなかった あなたの心がわからなかった あ…
孤独を手放したい 苦しみから逃れたい 悲しみは要らない おそれから解き放たれたい それは本当にすべて あなたの言葉ですか 誰かが言っていた理屈を 真似してはいませんか 孤独に凍りつきたい 苦し…
あなたの口元であなたを覆う そのひとつの白い布の正体は あなたが与えられないためのものですか あなたが与えないためのものですか あなたの白い境界線はその両方を担い ひとつの存在がふたつの対義を…