楽園
ふたりにしか入ることのできない 秘密の鍵をねえ 他の誰にも渡さないでね 春の光そそがれる秘密の楽園に ねえ他の誰も 道を教えないでね 君をひとりじめしたいんじゃなくて この楽園を おかしな色で染めたくないん…
ふたりにしか入ることのできない 秘密の鍵をねえ 他の誰にも渡さないでね 春の光そそがれる秘密の楽園に ねえ他の誰も 道を教えないでね 君をひとりじめしたいんじゃなくて この楽園を おかしな色で染めたくないん…
青色の衣が揺れるように 旅のさなかで歌声を揺らそう 木漏れ日の揺れが風の姿を示すように 歌の揺れが心の風を起こすよ 光と影が入り混じる世界で ひとり安らかに坐する夢 樹木と水の清らかな聖域で 休息することこ…
1人で見える景色と 2人で見える景色は まったく違う 1人でいるときには 2人で見える景色を見失い 2人でいるときには 1人で見える景色を見失い 結局は何かを こぼれ落としながら 生きるしかない そのように…
ぼくたちだけの秘密 誰にも知られてはいけない それなのに幸福は 光の部屋の中で起こされた 触りあう果実が どちらもとけそうになって 少しでも強く握れば 砕けて落ちてしまいそう 君が誰にも見せない 果実の形を…
強く握られると 少しだけ痛かった 優しく撫でられると 声を止められなかった そんなところを撫でられると 気持ちいいことをはじめて知った 君もひとりの時にそうして 自分の果実を触るんだね 自分で触ることと 君…
真理の果実は人からもらっても その手の中で腐って落ちるだけ 自らの真理の果実を持たなければならない 他人の果実を決して持ってはならない 自らの樹木で 自らの土から 自らの水で 自らの光で 力の限り生き抜いた…
布ひとつの下に 君の果実が隠されている 熱く固く震えることで 見えるよりもその存在を示している 見えるなんてくだらないよ 見えないままで感じたいんだ その熱さで その固さで その動きで そのにおいで 見える…
なぜ隠し合うのかを ぼくたちは知っている 誰もが存在することを知りながら 誰もが存在しないフリをする 動物的であってはならない “人間的でなければならない” 野性的であってはならない “理性的でなければなら…
君に触れられると 自然と脈打つぼくの果実 先端へと広がる快楽の波が 青い液体へと導かれるよ ぼくの果実の名前を 君はいつも聞いた ぼくが答えられないと 君は嬉しそうに触った こんなにも自然に 熱くなることを…
存在するだけで影を作り出し 誰かに涼しみを与える 揺れる木の葉とその音が 心へと風を通り抜けさせる 揺れる木の葉の影を見れば 風の姿を教えられる 見えるはずもないものを見て ぼくたちはもうひとつの目を持つ …