〜水色の劫火〜

 

 

ゆるされるはずのない悲しみを背負うことが
たったひとつのあなたの使命だった
終わることのない雪のように悲しみは注がれて
あなたは天空に祈るようにそれを受け入れた

何のために生まれてきたのかわからないから
少年の根源は仕方なく燃え盛った
水色が大好きな色だと世界と戯れて
核心ではおぞましい紅色を揺らしていた

ゆるされないのならばもういっそ
生きていたくなんかないのに
春の天空に飛び散る青い液体が
永遠に少年の生きることを助けた

もう二度と裏切られたくないと泣きながら
魂が救われることだけを願っていた
愛を注がれないことに怯えながら
もう誰も愛さないと硝子の城を纏った

クリスタルが光に閉ざされて巡る
もう誰にもぼくの秘密は明かされない
あなたとぼくだけが過ごすことのできる楽園
ゆるされなくてもぼくにはあなたがいる

 

 

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