人捨て
歩くためのすべての途上は巡礼の道 ぼくたちのあらゆる炎の行いは聖なる旅 愛であろうと血であろうと それを穢すことは決してゆるされない 愛しているからと欲望で引き止める者 親だからと言って情で翼…
歩くためのすべての途上は巡礼の道 ぼくたちのあらゆる炎の行いは聖なる旅 愛であろうと血であろうと それを穢すことは決してゆるされない 愛しているからと欲望で引き止める者 親だからと言って情で翼…
暗い部屋に響き渡るあなたの泣き声を 遠い昔に聞いた覚えがした それは自分自身からの切実な祈りの結晶 叶わないことは叶わないと言い聞かせる雪崩 どんなに青い悲しみが心を覆い隠しても 心に熱源が備…
あなたがひどく痛む姿を見て ぼくはあなたの痛みをわからないと告げよう 優しくすることはとても簡単だけど 嘘をつくことであなたを笑わせることをやめよう 共に苦しみを分かち合い 共に喜びを分かち合…
ぼくがバリ島に生まれていたなら ヒンドゥーの神々に慣れ親しみ ぼくがスペインに生まれていたなら 日曜日に美しい教会を訪ねただろう ぼくがブータンに生まれていたなら 天空の中の輪廻転生を心より信…
無条件の愛を求めている わけもなく愛するものを探している 理由のつきまとう愛なんて 穢れと同じだと精霊が告げる 誰もが原因を持った愛をかざしている 何かに導かれて人々は愛をまさぐる 浮世の虚し…
誰も旅したことのない国なんてない 誰も眺めたことのない風景なんてない 誰も語ったことのない言葉なんてない 誰も思いついたことのない考えなんてない それでもぼくたちは思い上がり 自らの旅は特別な…
満ちてゆく月の影に照らされて どこまでも旅立つふりをする夜 ゆるしてほしいと何度も大地に伏したことを 月だけが知っている 愛されない運命が決まりきった文字のように 本の中に並べられて凍りついた…
耳を塞いでも強制的に 聞かされるアナウンスだから 今機械の電源をオフにして 何も届かない森の中へ消える 本当にぼくの生命にとって 尊く大切なニュースなら 清らかな水が運んできてくれるだろう 錆…
あなたの根源には 何があるのかと問われたならば ぼくは炎と答えるだろう いつからか自らの核に 燃えさかる紅い熱を感じていた そしてそれを必死に冷やすかのように ぼくは青色を好きになった 人が何…
炎の中に手を入れる少年のように たとえ肉体を滅ぼされても 世界へと対峙するPassionを持ちたい ぼくたちはまだ おそれを知らずにいる 恐ろしいものも 危ないものも 美しいものも 尊いものも…