あなたがぼくに与えた青いコートは
今なお麗しい色彩を放っている
あなたが徐々にすべてを忘れゆく中で
あなたの恵みがぼくを包み込む
アンダルシアの輝く太陽に照らされて
誰かがぼくのコートを美しいと言った
ありがとうと白い街を通り過ぎながら
異国でも美しいものは美しいと悟った
人間は老い愛することさえ忘れて
ただ次の旅立ちを待つだけの定めもある
あなたが美しいものを美しいと感じられなくなっても
コートは鮮やかな青を留め続けた
青いコートを風の中 翻して
ジブラルタル海峡の先にアフリカが見えた
たどり着いたサハラ砂漠はまだ暗く
その代わり銀河が頭上に降り注いだ
この青は永遠にあなたのもの
この青はあなたの慈悲の色
ぼくのコートなのにぼくの青じゃない
この青を愛するようにぼくはあなたを愛している