不良品の少年

 

 

例えば生まれた時から
自分は幸せにはなれないのだと
決まっていたとしたなら
どう生きたらいい

例えばそれが自分のせいではなく
ましてや他人のせいじゃなく
ただ運命として定められていたなら
どう生きればいい

まともに生きようとするほど
まともではなくなった
まっすぐにあなたを見つめるほど
ぼくは異端者になった

不良品だって 出来損ないだって
世界がぼくたちをいつまでも
ただひたすらに殴りつけるから
ぼくたちは心を閉ざすしかなかった

間違っているのは世界の方だと
共に言ってくれたね
そうすることでしか生きられない魂を
ほんのひととき分かち合えた

ただそれだけでぼくには
生まれてきた意味がある気がした
美しいものを見せ合うよりも
もっと尊い密かなもの

ぼくたちの秘密を知っているのは
この世でたった2人でいい
孤独に押し潰されそうになっても
心の鍵を握りしめるから

 

 

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