100歳のおばあさん
可愛らしい子供に帰るよ
0歳だった頃の
自分自身に戻るよ
どのような人間に仕上がろうとも
ぼくたちはやがて子供に帰るよ
根源にどのような添加物が付着しようとも
清らかに削がれて祖国へ戻るよ
目の前にいるあなた
ぼくは意味のない継ぎ足しを見ない
いつしか帰ってゆくところにいる
故郷のあなたの姿だけ見ている
どんな子供だったの
何をして遊んだの
何が好きだったの
何をおそれて悲しむの
やがては帰りゆくだなんて
それならば生きている時間は何のために
根源にせっせと付け足してゆくことが
人生だと教えられるのに
すべてが削ぎ落とされるのならば
ぼくたちの目的は他に
根源に何かをこびり付かせることでなく
ぼくたちの目的は根源自身に
根源の声を聞くために
生きてきただろうか
根源を隠し飾り付けることだけに
尽力しなかっただろうか
根源よ 根源よ どうか永遠に燃え続けて
ぼくたちに必要なことは加えることでなく
静寂の中に身を投じて立ち戻ること
何もかもを失くして根源へと旅立つこと
炎の中へ 神聖な火炎の中へ
燃え尽きるか残存するかはわからない
少なくとも肉体は滅びゆくだろう
物質としては消え果てるだろう
けれどそこからが本当のはじまり
肉体を手放して 物質を手放して
慾望を手放して 青い液体を手放して
光へ向かう快楽に思いを寄せる
ぼくの果実は生産を増大させる
あらゆるものへと立ち上がる力を持つ
少年がはじめて青い液体を
大地にしたたらせたときのように