線路を走らなければ生きられないと
怯えた者たちが軌道へと帰る
置き去りの魂だけが孤独に戻る
共に旅することを期待してはならない
死ねば容易く別れゆくものならば
それを永遠の誓いとは呼べない
何度も巡り会うための円環を
描けなければ道連れにはならない
予感はいつも切なる願いだった
夢見なければおそれに飲み込まれた
ひとりで生まれてひとりで去るのなら
畢竟、生きることはひとりだった
裏切られたと言って泣くのは
自分で自分を傷付けただけのこと
思い通りにならない浮世に
背を向けて走り出す鼓動が響き渡る
ここは銀河の下、偽りはなく
あらゆる軌道は燃え尽きて消えた
辿るのは他の誰にも見えない恒星
ぼくはぼくとしか、旅できないことを知る