ぼくの昔を占ってください
過ぎ去った過去などどうでもいいけれど
昔を占えたのならば未来さえ占えると
信じ込ませてよあなたのことをもっと
ぼくでさえ知らないぼくのことを
どうか占って教えてください
自分のことがわからなくなって
誰もが鏡を求めて彷徨っている
占いはより良い未来への暗示
それなのにいつだって
過去の軌道を当てたがる
現在のぼくを深めたがる
時というものは連綿と
つながり行くものでありましょうか
占いの中にはすべての時制が
時の姿を暗示させて眠っている
何が起ころうと
幸せでも不幸でも
いつかは必ず死ぬ運命が
霊感のないぼくの占える唯一
それならばいっそ占わずに
旅の先を急ぎましょう
いい占いの結果だけを抱きしめる
浅はかな心たちを退いて
花占いも夢占いも
不確かな世界への憧憬
わからないことをわからないと
花のように歌いましょう