水色の感性

 

 

神聖なぼくの魂を
ありふれた部品になんかしないで
胸の奥の少年がそう叫んでいたから
ぼくは夜の闇の中へ逃げた

不可侵な宇宙を担う肉体を
分類に当てはめる作業を止めて
誰もが導かれていく偽りの森から
ぼくだけは泣きながら隠れた

みんなと同じように生きていれば安心?
それは誰に教わったの?
答え合わせは済んでいるの?
本当に正しかったと言えるの?

安らかに生き延びているから正解?
ぼくたちは死なないために生まれてきたの?
死なないという目的は最も愚かで卑小だ
生まれてきた甲斐がないほどに卑小だ

ぼくたちの魂は全体を求めている
美しく咲いて散ることを望んでいる
少年として凍りついた水色の感性のままで
穢れた世に飲み込まれることができない

 

 

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これは兜率天へゆく旅姿だ