〜純潔〜

 

 

異物が穢れだというのなら
全ての他者は穢れとなろう
孤独という純白をさすらいながら
純粋という色彩をさぐっていく

すべてのものはつながっているから
森羅万象はこの世で絡まり合い
関わり合わないものなどありはしない
それでも…

なにひとつ接触していない純潔を
生命の奥底に感じはしないか
誰ひとりにも見せはしない清流が
おまえを突き動かしてはいないか

自分の欠片をひとつずつ落としながら
少年は大人になるという
記憶の在処を喪失していく代わりに
ぼくたちは不要なものを植えつけられる

傷つきながら秘密を抱える者は知っている
存在の欠片を拾い集める方法
誰もが見失った過去からの光が
真実としてぼくたちを迷いから救い出す

まるで大切に隠し持っていて
誰にも触らせない甘い果実のように
敏感で恥ずかしい思いを乗せて
ぼくたちは根源の遺伝子を運んでいく

 

 

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