炎と果実

 

この世の果てでどうか待っていて
きっと行くから 必ず行くから
あなたという源流にすべて立ち返り
あらゆる記憶を受け渡そう

巡り会うように別れ合って
葬り去るように愛を照らそう
なにひとつ起こらなかったのだと笑って
満たされた生命を海に沈めて

遠い遠い炎はぼくを
いつしか焼き尽くしているけれど
火炎に立ち向かう瞬間の正気が
狂気へと翻り明日をさらうよ

曼荼羅の森が音楽を奏でる
不思議の海が天へと遡上する
果てしない車輪を清流に横たえ
ぼくたちは射精を続けた

もう壊れてしまったものを
ひとつひとつ拾い集めながら
果実を神聖な炎に放り投げる
決して少年の潤いを喪失しない

 

 

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