ノーザン・ライツが見えるまで

 

氷を踏んで
どこまでも行こう
ノーザン・ライツが見えるまで
ノーザン・ライツが見えるまで

星空の夜をください
月のない暗闇をください
ノーザン・ライツが見えるまで
ノーザン・ライツが見えるまで

地響きの音が聞こえる
川水の割れる音がする
星とわたしと氷だけの静寂に
見知らぬ足音が軋みを鳴らす

どこまでが氷原なのか
どこからが川水なのか
どこからが夜空なのか
見境もなくなったときに姿を現す

ふり返っても誰もいない
光を見せるための妖精が
フィンランドの森からやって来る
白いウサギが雪の上を駆ける

おりてくる光の帯に
ふさわしい言葉はない
与えられる光のために
天に返せる灯火はない

なにひとつ返されなくても
与えてくださるものがあること
ノーザン・ライツが見えるまで
ノーザン・ライツが見えるまで

たとえ命をなくしても
ぼくは眺めて見たいのです
ノーザン・ライツが見えるまで
ノーザン・ライツが見えるまで

果てしなく不思議な創造
それをつくる腕は銀河の彼方
わからないものを注がれて
燃えさかる命を超えたい

 

 

 

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