醜くて穢れた鳥たちが
ぼくの死ぬのを岸辺で待っている
朽ち果てた肉体を喰らうことでしか
生きられない不吉さを物語っている
もっと遅く死ぬはずだったのにと
人々は嘆いては悲しむけれど
誰もそんな約束をしていない
定めという正常がいつも心を引き裂く
早く死んだ方が置き去りにされる痛みを
担わずに済んで幸せだというのなら
あなたの死をほんのひととき祝おう
身勝手な別れの涙を見捨てて
生まれたから幸せだと言わないで
死んだから不幸だと決めないで
彼岸と此岸を行き交う小舟が砕け散り
大いなる大地を夕陽が照らした
誕生日に泣き 命日に笑うような
狂った世界にいなければ 息ができない魂もある
生と死の間に立ちすくむ境界神は
ぼくたちの男根の形をしている