プラナカンの夜
雨の音かと思った爆竹の襲来 途切れることない白装束の人々 何が起こったのかわからないまま 異国の夜は深まってゆく 何があったのですかと問うのは容易い されど答えを求めるばかりの命なら 淋しいの…
雨の音かと思った爆竹の襲来 途切れることない白装束の人々 何が起こったのかわからないまま 異国の夜は深まってゆく 何があったのですかと問うのは容易い されど答えを求めるばかりの命なら 淋しいの…
ぼくの抱えてきた罪の数を あなたは決して数えきれない 誰にも見えない多くの傷を まとって生きてきたから これがぼくの罪だと 肌を見せながら自由になりたい けれど決してゆるされないから 青色の衣…
ニライカナイの碧き海に咲く 紅をになう幻国の名は琉球サンゴ 色とりどりの魚たちに守られて 人の世からはるか離れて沈む 果てしない碧の真ん中には 伝説に彩られた紅を生き抜く 誰も知らない歴史を湛…
いつまでも少年のように旅をしよう いつまでも片想いの少年のように 想いが叶うことを知ってしまった 大人のようにはならないために 届くはずもない炎を胸の中に秘めて 世界へ向けて透明に問い続けよう…
あらゆる少年は自らの果実に支配され やがて果実のために生まれてきたのだと信じる あまりに強い果実への感受性に 少年たちは飲み込まれ夢中になる 果実に触れられる手を求め彷徨う 果実を温めるための…
ゆるされないことを祝おう ぼくたちはぼくたちのままで ゆるされないのに愛していると 交わし合ったことを忘れない ゆるされているものならば 誓い合うことはいとも容易い その先にある温かな安堵 誰…
止めようと思っても とめどなく溢れ出てしまう ぼくの肉体なのに ぼくの言うことを聞かない 掌で抑え込んでも 天を向き隆起してしまう ぼくの果実なのに もはやぼくの肉体ではない ぼくがぼくでなく…
何ひとつ失くさない 命などあるものか すべてを失くして すべては生まれる 何ひとつ愛さない 命などあるものか 愛から滅びて すべては始まる 行方を知らされない魂だけが 抱くことをゆるされる羅針…
自然に脈打つぼくの果実は 君の手だけをひたすらに求めた 脈打つたびに潤いを増す先端は ぼくが青い液体を宿す証 蓄えたものたちを少年は 本当はいつだって放出したい 蓄えすぎたもどかしい幸福と 解…
ぼくが本当に欲しい言葉を 誰も与えてくれませんから 自分で伝えてやるのです 自分に伝えてやるのです ぼくが本当に聞きたい歌を 誰も歌ってはくれませんから 自分で歌ってやるのです 自分に歌ってやるのです ぼく…